オーディオミキサー

久々にブレッドボードを引っ張り出して、オーディオミキサーを作っています。
ミキサーというのは、2つ以上の音を混ぜて、1つの出力から出すというものです。

カラオケを想像してみると?
音楽を流しながら、それと同時にマイクで拾った声もスピーカーから出力しなければならないです。
そういう、2つ以上の音を混ぜたい時に使う回路です。

これって凄く簡単なことのように思います。
日常の生活において、音というのは単純に空間を伝わる間にミックスされるからです。
わざわざ何かしらの道具を使わなくても、音は「自然に混ざるもの」だからです。

でも、それが電気信号に変換されたものだとどうか?
単純に2つの電気信号を繋げてやれば良いかといえば、そうではないんです。

この行為は回路の出口同士を繋ぐことになるので、やらない方が良いです。
電流の逆流が起きるため好ましくないです。

(ノートにちょこちょこっと書いた図なので汚いです。)

そういうわけで電気信号では、ただ信号の足し算をするだけでも回路が必要です。
回路図の左半分は、「加算回路」というものです。
オペアンプを使って、電気信号の足し算をします。

右半分は、ただの「非反転増幅回路」です。
理想的には抵抗値によって倍率が決まります。
計算上の電圧増幅率は、(10kΩ+2kΩ)/2kΩで6倍です。

オペアンプ2つと抵抗5個で作れるのでお手軽です。

実際にブレッドボードで試作したところです。

今回の目的は、Nintendo DSの音とiPodの音を混ぜることです。
DSでTOEICの勉強をしているのですが、音楽がなくてつまらない。
かと言って、iPodで音楽を聴くと、リスニングができない・・・という理由からです。

かなり試行錯誤しましたが、なんとか正常に動作させることができました。
実際に作る時は、ボリューム調整の回路と、出力バッファを付けた方が良いと思います。
この辺りは、また試作してみようと思います。

超シンプル回路なので、数分あればブレッドボードにのせられます。
ブレッドボード万歳。

ところで、電源まわりについて。
積層乾電池2本の18Vを抵抗分圧して、正負9Vの電源を作ってオペアンプを駆動しました。
正電源だけだと、入力の直流バイアスが問題になると思われるので。

「電源にはパスコンをつけろ」なんていうのは、回路屋としては常識なんですが。
面倒くさくて、つけなかったら見事に発振しました。
(耳が壊れるかと思った。)

最初、発振した時は、オペアンプの帰還抵抗が原因かと思ったけど、外してみても発振は止まらず。
すると、フィードバックのパスが電源しか考えられなかったので、470uFのコンデンサを追加。
いくら即席回路といえど、パスコンは必須です。

パスコンというのは、バイパスコンデンサの略で、デカップリングコンデンサとか、デキャップとも呼ばれます。
電源の安定化のためのコンデンサです。
電池よりコンデンサの方が電荷の供給スピードが速いので、電荷不足という状況を未然に防いでくれます。

久しぶりの回路の話題でした!

・・・とここまで書いたところで、「非反転」増幅回路じゃなくて「反転」増幅回路を使った方が良いかもしれないと気付きました。
加算回路は位相を反転させるので、反転増幅回路を使えば位相が元に戻ります。

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