最近モバイルの決済プラットフォームが熱く、王者Squareの日本進出で更に盛り上がりを見せていますが、モバイル決済ではなくWEBのクレジットカード決済について。
クレジット決済を簡単にしたPayPal
オンラインでサービスを提供し、クレジットカードで決済をおこなう場合などは、直接クレジットカード会社や銀行と契約するのではなく決済会社を通すのがほとんどだと思います、
決済会社を通すと、申し込みや契約に時間がかかり、初期費用や月額固定費もかかり、導入にはなかなか高い障壁があります。その問題をPayPalが解決しました。
PayPal
PayPalについてはもはや言うまでもないですが、PayPalは初期費・固定費は基本的に無料で、取引ごとに3〜4%程度の手数料がかかるだけです。面倒な手続きも少なく、オンラインでアカウントが開設できて、かなり簡単に決済をおこなうことができます。
決済をもっとシンプルにしたStripe
PayPalが設立されたのは15年前で旧来の仕組みを残すPayPalは、最近のUI/UXを重視するWEBサービスとの相性が悪くなってきます。どんどんシンプルになり、各種のWEB APIが整備された現代では、PayPalは相対的に使いづらいものになってきました。
そんな中で2011年に現れたのがStripeです。
Stripe
これも料金体系はほぼ同様で初期費・固定費は不要で、取引ごとに3〜4%程度の手数料がかかります。PayPalと違うのはその設計で、HTTPリクエスト一発で決済が完了するほどの簡単さを実現しています。
実際にサンプルの決済処理を走らせてみると、数秒でレスポンスが返り、簡単に決済をおこなえることが分かります。
$ curl https://api.stripe.com/v1/charges \
> -u sk_test_mkGsLqEW6SLnZa487HYfJVLf: \
> -d amount=400 \
> -d currency=usd \
> -d "description=Charge for test@example.com" \
> -d "card[number]=4242424242424242" \
> -d "card[exp_month]=12" \
> -d "card[exp_year]=2014" \
> -d "card[cvc]=123"
{
"id": "ch_26EuMLJNB66lN3",
"object": "charge",
"created": 1372428025,
"livemode": false,
"paid": true,
"amount": 400,
"currency": "usd",
"refunded": false,
"fee": 42,
"fee_details": [
{
"amount": 42,
"currency": "usd",
"type": "stripe_fee",
"description": "Stripe processing fees",
"application": null,
"amount_refunded": 0
}
],
"card": {
"object": "card",
"last4": "4242",
"type": "Visa",
"exp_month": 12,
"exp_year": 2014,
"fingerprint": "qhjxpr7DiCdFYTlH",
"country": "US",
"name": null,
"address_line1": null,
"address_line2": null,
"address_city": null,
"address_state": null,
"address_zip": null,
"address_country": null,
"cvc_check": "pass",
"address_line1_check": null,
"address_zip_check": null
},
"captured": true,
"failure_message": null,
"failure_code": null,
"amount_refunded": 0,
"customer": null,
"invoice": null,
"description": "Charge for test@example.com",
"dispute": null
}
あっという間に簡単導入! オンライン決済サービス『Stripe』
日本で使えないStripeの互換APIを提供するWebPay
しかし、Stripeの唯一最大の欠点が日本国内の法人では利用できないということです。絶望です。
アメリカ法人を作らなければならないのか・・・とか考えていたら、fluxflexがWebPayというサービスを国内向けに提供しているということを知りました。
WebPay
これを調べていた日、たまたまWebPayは正式リリースの日だったようです。
Stripeが大変素晴らしいプロダクトでありながら「日本国内では使えない」という欠点に目をつけ、それを補う形でリリースしたことがまず凄い。そして、似たようなAPIを自作せずにStripe互換にする戦略がデベロッパーフレンドリーです。Stripe向けに公開されている各言語向けのライブラリが流用できたり、開発者コミュニティの資産が活かせるなどの利点があります。
fluxflex社としては、Stripeが日本進出することが最大の脅威であり、最大のチャンスであるかもしれません。真っ向勝負するならば、互換APIを使用しているがためにStripeにユーザーを奪われる脅威がありますが、Stripeに事業を売却するとか手を組むということを考えると互換APIは大きな強みになります。
WebPayに、何か欠点はあるのだろうか?これからの進化が楽しみです。
コメント
[…] PayPalを置き換える新しいWEB決済StripeとWebPay […]