ミラー指数

お給料が入ったので、欲しかった本が買えました。
そして、この本を買ったが故に、お給料があっという間に無くなりました。

エレクトロニクス・デバイスという授業の参考書として指定されていた本です。
教科書は別にあって、「興味ある人は買ってね」的な本です。
授業的には脇役的な本です。
けど、かなり有名な本のようなので、これは買うしかない・・・!

値段は7,000円くらい!
こんな本をポンと置いてある本屋が身近にあることが、どれほど心強いことか。

そんなこんなで、昨日から読み始めたわけです。
なんだか訳の分からないことを色々言ってるわけですが、電子工学の世界の深い部分へ少しずつ潜りこんで行く感覚が楽しいです。

まずは半導体材料の結晶構造という所から話が始まっています。
そこで、「ミラー指数」とかいうやつが登場しました。

結晶内の色々な面を指定する方法として、ミラー指数というものを使います。
でも、なぜ結晶内の面を指定する必要があるのか。

この体心立方格子において、四角形ABCDと、四角形ACEFに注目します。
ふたつの四角形の中にある原子はそれぞれ、4個と5個です。
またその原子同士の距離もそれぞれ異なります。

同じ格子なのに、面内の性質は異なっているわけです。
面内の性質が違うということは、面ごとに、方向ごとに特性が違ったりしてくるわけです。
そんなわけで、どの面の話をしているのか、どの方向の話をしているのか、っていうのが問題になります。
それを指定する方法として、ミラー指数が登場します。

この面のミラー指数は(623)と表すことが出来ます。
6:2:3は、軸の数値の逆数の整数比です。
「a:3a:2a」の逆数を考えて、「1:1/3:1/2」
これを整数比に直すと、「6:2:3」となります。

ミラー指数に( )が付いているのには、ちゃんと意味があります。
(hkl)は、面を表します。
{hkl}は、(hkl)と等価な対象性を持つ面全てを表します。
[hkl]は、(hkl)の方向を表します。
は、(hkl)と等価な対象性を持つ面の方向全てを表します。

上の図に戻ります。
四角形ABCDは(001)結晶面、四角形ACEFは(110)結晶面と言えます。

ところで、この本の初版が1987年で、今から20年前だったりします。
この20年間で電子産業の年間売上高は自動車産業を上回りました。
・・・上回ったらしいです。
そして、2010年には電子産業の売上は3兆ドルに達し、世界総生産の10%に・・・。

凄い世界が広がってる!

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