まず移動ロボットとは何か。
この本では車輪で移動するロボットとして定義しています。
人間の形をした歩くロボットは、移動ロボットでなく歩行ロボットとするのが一般的のよう。
つまり、車をイメージしてもらえれば良いと思います。
車だと「ロボット」というより「機械」だけど、近い将来には車も「ロボット」に分類されるでしょう。
車輪でもって移動しようと思ったら、車輪がエンジンやモーターによって回らなければなりません。
つまり「動輪」が必要です。
それから安定をとるために3点以上を地面につけたいところです。
全部が動輪でも良いですが、動輪は1つで後は空回りしているだけでも良いです。
この空回りの車輪を「従輪」というのだとか。
一般的な車の構成はこうですよね。
エンジンが後ろの車輪を回して、前の車輪は空回りです。
実際には、エンジンは前に置くらしいですけどね。
これで、とりあえず進むことはできるようになりました。
ただ、このままでは方向を変えることができません。
というわけで、どこかの車輪が方向をコントロールする必要があります。
一般的な車は従輪が左右に動くことで、方向を変えます。
前輪が動輪で、しかも舵取りの役割を兼ねている場合もあります。
後輪はただ空回りしているだけです。
更には、エンジンを複数つけることで、舵取りをすることもできます。
これじゃバランスとれないけど、そこは気にしないで。
左右の車輪の回転数を変えることで、方向を変えるということです。
車にエンジンを沢山のせるのは大変なので、これは不採用です。
が、実験室のロボットでは、これが有効なのだとか。
それは、舵取りにもモーターを一つ使うからです。
自動車のような構成でも結局、モーターは二つ使わないといけないわけです。
そして、舵取りのモーターは動力にならないので、ある意味お荷物です。
それに対して、モーター二つで舵取りをすれば、両方を動力として使えるのでお得というわけ。
こうやって考えてみると、色々な方式があるのだなあ。
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