表皮効果

なかなか面白い話題がありました。
「表皮効果」というやつです。

その前に「電磁気学の考え方」からの話題で、抵抗についてです。
オームの法則の比例定数である抵抗というやつ。
こいつは実験的に以下のように求められています。

注目すべきは分母のSです。
断面積が広いほど抵抗が小さくなる、というのは直感的に理解できます。

でも、これは実は予想外の実験結果だったのです。
というのも、静電的に導体に電荷を加えると、反発しあって電荷は導体の周囲だけに集まります。
周囲だけであって、全体にまんべんなく広がるなんてことはないのです。

というわけで当初の予想では、抵抗値は導線の周辺長に比例すると考えられていたのです。
これを始めに聞いたときは、「た、確かに!」と思ったものです。

このノートにこんな落書きがあったーり、なかったーり。
頑張りますよ。

そして、今読んでいる「デジタルシステム工学」から「表皮効果」です。
今度は逆に電流が導線の全体を通らないという話。
どういう場合にこの現象が起きるかといえば、高周波になったときです。

導線の中心ほど電流密度は小さくなるのです。
δは「表皮深さ」というもので、以下のように定められています。

周波数fが上がるほど、表皮深さは浅くなり、電流は導線の周辺しか通らなくなります。
電流密度の積分をすれば抵抗が求められるわけですが、次のように近似して考えます。

上の絵の斜線部分だけを電流が均一に流れるという近似ですね。
この斜線部分の面積、つまり電流が流れる面積を計算します。

下の方は自分の確認用です。
結局、次のように抵抗が求められます。

抵抗が周波数に依存していますね。
最後にどのくらいの周波数から、表皮効果を考える必要があるのか。

この式は上のδの定義から導出できます。

・・・という感じです。
抵抗が周波数に依存するなんて、またビックリだよねー。
高周波の回路っていうのは、どこまでも予想外の動きをしますね。

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