雨粒の終端速度

以前、雨粒は時速700kmで降ってこないって話をしました。
それ以来、実際にはどのくらいの速度で降ってきてるのかが気になって仕方ないです。

というわけで、測定してみよう。

しかし、よく考えてみたら、速度の測定って難しいよね。
今までに測定したことがあるのは、新幹線くらい?
あれは通過するのにかかる時間を計って、車両の長さから割り算するだけでした。

雨粒はどうやったら測定できるのか・・・。
と、ここのところ考えていて、ひらめいたので記してみます。

空に向けたバケツと、横に向けたバケツを用意します。
空に向けたバケツには雨量に相当する水がたまるはずです。
一方、横に向けたバケツには水がたまりません。

ただ、横に向けたバケツを動かしたらどうだろうか。
ゴミ袋に空気を入れるのと同じで、バケツを動かすと雨がバケツに入ります。

そういうわけで、こんな実験系はどうだろう。
左が天に向けたバケツのかわり、右が横に向けたバケツのかわりだと思ってください。
開口の大きさは同じにします。

これを一定速度v_xで動かします。

雨粒がまっすぐ降ってくるとそし、その速度をv_yとします。
これが求める速度です。

相対速度はこのベクトルの和で、鉛直方向に対して角度θを成します。
v_xの向きを変えてしまったけど気にしないでください。

角度は速度の比から求められます。

そうすると、雨の角度に応じて、たまる水の量が決まるはずです。
天に向けたバケツにたまる量をw_y、横に向けたバケツにたまる量をw_xとします。

もし、45度の角度で雨が入ってきたら、同じ量の水がたまるのは想像できるでしょうか。
ある時刻に図のxのあたりにいる雨粒は右のバケツに入ります。
同様に図のyのあたりにいる雨粒は左のバケツに入ります。

yのエリアの横幅は、雨の角度によらず一定です。
で、角度によって変化するのはxのエリアの幅です。
雨が真上から降ってくると、xは0になります。

それぞれのエリアの横幅の比と、たまる水の量の比は同じです。
yのエリアの横幅を1とすると、xの横幅はtanθになります。

書きかえると。

θを消去する方向に持って行けば結論が出ます。

ようするに、水の量の比と、速度の比が同じになるってーことです。
バケツを30kmで動かして、左右の水の量が同じなら、雨の速度は30kmってこと。

理論的には大丈夫だろうか?
実際にやろうと思うと、雨の日に自転車に装置つけて走りまわることになるんだけど。
雨水なんてすぐにはたまらないだろうし、風の影響を打ち消さなきゃならないし。

後で間違いに気付くとへこむよ?

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