決算書をもっと読めるようになりたいなら、簿記を勉強すると良いかも。

久しぶりに、本を読んでいて、鳥肌がたつような感覚を味わいました。

見事に整理された理論というか、ツールを目の当たりにして、「なにこれすげー!やべー!」という感じです。

大げさに書きましたが、簿記です

読んでいた本はこれです。


はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!

ふだんから上場企業の決算とかは眺めているので、決算書とかは大雑把には読めます。でも、正直にいえば「その項目の定義は何か」とか「その項目には具体的にはどういうものが含まれているか」とかは良く理解していないです。

そういうものをちゃんと理解できるかどうかで、同じ決算書を見ていても、その裏にある会社の状況であったり、その会社の戦略を読み取れるレベルが変わってくると思います。

決算書を今より深く理解したいと思い、なんとなく「簿記とか勉強したら分かるかな?」と思うに至りました。

(社会人1年目の時に読んでいた本→ 就活生にもオススメの物凄く分かりやすい決算書の読み方の本 )

簿記は、決算書の作り方だった

実のところ、この本を読むまで「簿記がなんなのか」ということすら、知りませんでした。それほど高度な知識はなくても勉強できそうだし、決算書と近そうな分野かなと思っただけです。

それで、先に紹介した本に話が戻ります。

「簿記がなんなのか」を知らない状態から、この本を読んだところ、「簿記は、決算書の作り方である」ということを知りました。

これはラッキーでした。

決算書がどうやって作られているかが分かれば、決算書を読み取る能力が上がらないはずがないです。小説が書けるのに、読めないわけがない、的な感じです。

決算書ができるまで

簿記というのは本当に面白いツールだな、と思ったので、要点だけでも書いておこうと思います。

スライド1

決算書というのは「決算期内の取引をまとめたもの」なので、最初は「取引」から始まります。

その取引を、整理して、整理して、さらに整理すると、いわゆる決算書と呼ばれる、貸借対照表と損益計算書にたどり着きます。

順を追っていきます。

取引を仕分けする

例のため、わずか4件の取引で、流れを追っていきます。本当の決算がたった4件の取引ということはないと思いますが、例としてです。

この期で、100万円を出資して事業を開始し、商品を50万円で仕入れ、140万円を売り上げ、50万円を給料として払った、という例です。

スライド2

取引をするというのは、「何かを何かに変換する」という作業で、常に対称の2つのものの増減があります。そういうわけで、簿記では、取引を借方と貸方という左右に分けて記述していきます。1つの取引につき、借方と貸方の2つに変換していきます。

取引は借方と貸方で常に対称なので、何件の取引を仕分けしても、借方と貸方の合計は一致します。対称性、美しいです。

総勘定元帳に転記する

増減する「何か」には、現金とか資本金などがありますが、これらは勘定科目と呼ばれます。今度は仕訳帳の内容を勘定科目ごとに分けていきます。

仕訳帳は時系列に並んでいますが、これを勘定科目ごとに振り分けていきます。出来上がったものを「総勘定元帳」と呼ぶそうです。

スライド3

借方と貸方は、仕訳帳の並びを維持します。

ここでも、借方と貸方の合計は一致しています。勘定科目ごとに振り分けだけなので当たり前ではありますが、相変わらず対称性美しいです。

試算表を作成する

ここから取引を集約していきます。

勘定科目ごとに、借方と貸方を合計して、「合計試算表」というものを作ります。

「合計」試算表なので、現金の借方、つまり左側の資本金100万円と売上140万円は合計します。

スライド4

続いて残高試算表を作成します。「残高」なので、現金の借方240万円と貸方50万円の差をとって、借方が残るので、借方に190万円とします。

この例では、現金以外は借方と貸方のどちらかしかないので、その他はそのまま転記していきます。たとえば、買掛金は借方に50万円の残高です。

スライド5

もちろんここでも、左右のバランスがとれています。対称性最高です。

ここまで来ると、決算書の姿がおぼろげながら見えていきます。

貸借対照表と損益計算書を作成する

この試算表の中で、貸借対照表に用いる勘定科目は決まっていて、現金、買掛金、資本金です。これをそれぞれ取り出すと、貸借対照表が出来上がります。

スライド6

貸借対照表の、資産と、負債・純資産のバランスをとるために、貸方、つまり右側に当期純利益という項目が追加されています。

貸借対照表のバランスをとるために、全体でいうと貸方が過剰になってしまいますが、このあとの損益計算書の借方にも当期純利益を登場させて、バランスをとるようになっています。対称性!

損益計算書に用いる勘定科目は、仕入れ、給料、売上です。

スライド7

損益計算書も、左右のバランスがとれていて、美しく出来上がりました。

よくよく考えたら機械的に分類したり集約しているだけなのですが、ちゃんと貸借対照表と損益計算書という決算書ができ上がりました。

まとめ

上場企業の決算書などの公開資料は誰でも読むことができます。でも、そこから読み取れる情報量は、読む人によって大きな差があるように感じています。

今回、少しだけ簿記をかじってみて、決算書の裏側に流れる考え方のようなものに触れられたような気がします。

そういうわけで、決算書をもっと読めるようになりたいなら、簿記を勉強するのはおすすめだと思います。

僕はというと、それぞれの勘定科目をもっと正確に理解したいと思っているので、もう少し勉強してみようと思っています。

読んだ本をもう一度貼っておきます。おすすめです。→ はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!

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