THE CATALYST
この本を読みました。
説得しようとしても、人の心は変わらない
この本は、立てこもり犯の説得の話から始まります。立てこもり犯の説得は極端な例ですが、日常で、何かを説得したい場面はあります。
しかし、普通に説得しようとしても、人の心はなかなか変わらないものです。いくら熱量高く説得しても、です。
その原因は、「心理的リアクタンス」です。
人は、何かを指示されたり、禁止されると、自由を侵害されたと感じます。すると、自由を守るために、反発しようという気持ちが生まれます。これが心理的リアクタンスです。
変化を妨げる障壁を取り除く
この本のタイトルである「カタリスト」というのは、触媒のことです。
高校の化学で習った気がします。触媒は、化学反応を促進する物質のことです。
たくさんエネルギーを加えるより、触媒を加えるほうが早く変化を起こすことができます。触媒によって変化の障壁が下がるからです。
人の心を変えるには、説得ではなく、変化を妨げる障壁を取り除く方が有効です。
自分の意思で考えを変えさせる
自由を侵害せずに、人の心を変えるには、いくつかのテクニックがあります。
たとえば、メニューを提供して、その中から選択させる方法です。自分の意思で選ぶことで、自由が保たれます。
質問をする、という方法もあります。自ら答えを見つけさせることで、説得する必要がなくなります。