正規直交基底が便利だと分かったので、今回は正規直交基底を前提にします。
ここまでの話で、「りんご2個とみかん3個」というのをベクトルで表現できました。
たった2つの数字を並べるだけで、日本語でいうところの「りんご2個とみかん3個」を表現できたわけです。
このベクトルは基底の取り方を変えてしまったら変わります。
だから、同じベクトルでも表わしている意味が違う場合もあります。
今回は、「値段を求める」という操作を線形代数で表現したいと思います。
りんごとみかんの数のベクトルに、値段のベクトルを掛け合わせれば良いです。
これだけで値段が求められます。
値段のベクトルをAと表現します。
これを線形代数の言葉で「表現行列」と言います。
今回はたまたまベクトルですが、一般には行列です。
「値段を求める」という操作も、たった2つの数字を並べるだけでできるんです。
そして、そのような変換を「線形変換」と言います。
なんと、線形性をもつ変換は、必ず行列で表現できるんです。
まとめると、こういうこと。
日本語で書くと、「100円のりんご2個と50円のみかん3個の値段を求める」ということなのだけど。
その数字の部分だけを取り出して話ができるってことです。
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