Watchsendでユーザーの生の動きをレコーディングして分析する!

Apptimize、StatusPage.ioに続いて、このサービスも2013年夏学期のYコンビネータからの出資を受けています。
Webからビジュアルに操作可能なアプリ向けA/BテストツールApptimize
StatusPage.ioでサービス稼働状況をお知らせするステータスページを簡単に作る。

Watchsendとは?

Watchsendは、画面遷移や、画面の表示、指の動きを記録することで、ユーザーの行動を分析することができるサービスです。
スクリーンショット 2014-05-04 22.39.30
Watchsend
ようするに、アプリの利用画面の録画ができます。

登録してみる

さっそく登録してみます!
登録はメールアドレス、パスワードでできます。
スクリーンショット 2014-05-04 22.40.06
30日間の無料トライアルがあり、少ない利用量なら無料のプランもあるのですが、最初にクレジットカードの入力は求められるようです。
スクリーンショット 2014-05-04 22.44.18
とりあえずはお試しだけのつもりなのですが、クレジットカード番号を入力して先に進みます。

SDKの導入

登録が完了したら、SDKの導入画面に移動します。iOSのみの対応でAndroidの対応はしていないようです。
スクリーンショット 2014-05-04 22.48.08
Watchsendはスタティックライブラリの形でしか提供されていないようです。最近すっかりCocoaPodsでばかり導入していたので、手で導入するのが大変手間に感じてしまいます・・・。
提供されているファイル群はとてもシンプル。

$ tree
.
├── Watchsend.h
├── WatchsendApplication.h
└── libWatchsend.a

依存フレームワークも自分でひとつずつ追加していく必要があります。以下のライブラリに依存しています。

  • CoreGraphics.framework
  • QuartzCore.framework
  • SystemConfiguration.framework
  • OpenGLES.framework
  • libicucore.dylib

これでライブラリの導入は完了です。
続いて、コードを記述していきます。まずは、起動時にAPIキーを渡す処理を書きます。

- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions {
    [Watchsend startWithAPIKey:@"3a4cff8f-95cc-4595-bbfa-c219026e3bfd"];
    // ...(略)...
    return YES;
}

あとライブラリでは珍しく、main関数の方も書き換えが必要です。Xcodeのデフォルトプロジェクトは、main関数が少し深いところに置かれていたり、滅多に意識することはないのですが、ここは指示通りに書き換えます。

int main(int argc, char * argv[])
{
    @autoreleasepool {
        return UIApplicationMain(argc, argv, NSStringFromClass([WatchsendApplication class]), NSStringFromClass([AppDelegate class]));
    }
}

これで実行をしてみると、何かログが出て、動いているようです。

Emulos: starting recording session
Emulos: already recording; not starting again.
Emulos: received OK response from server; starting record loop
Emulos: received OK response from server (resume); doing nothing
Using WebM Project VP8 Encoder v1.2.0
Emulos: screen updated to FirstViewController

ここまで来たら、あとは実際にレコーディングをするだけです!

レコーディングをしてみる

実際に記録するには、WatchsendのstartRecordingメソッドを呼び出す必要があります。アプリがアクティブになったタイミングでレコーディングを開始し、終了されたタイミングでレコーディングも終了させます。

- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application {
    [Watchsend startRecording];
}
- (void)applicationWillTerminate:(UIApplication *)application {
    [Watchsend finishRecording];
}

これで改めてアプリを起動して、管理画面を見てみると、画面遷移が記録されている様子があります!
スクリーンショット 2014-05-04 23.00.12
開いてみると、レコーディング開始から何秒のタイミングで、どの画面を開いて、どこをタップして、というのが分かります。
スクリーンショット 2014-05-04 23.01.03
ただレコーディングされた画面が崩れてしまってるようだったので、最後にデモの画面を貼っておきます。
スクリーンショット 2014-05-04 22.41.51
ちゃんと動けばこんな風に画面と、行動の様子が分かるわけですね!

価格はレコーディング回数に応じた従量制

価格は、レコーディング回数によって変動する従量制になっているようです。

レコーディング回数 価格
月に100回まで 無料
月に500回まで $19/月
月に3,000回まで $69/月
それ以上

30日間のトライアルがありますし、100回までは無料とのことなので、試しに使ってみるのもありだと思います!

まとめ

SIROKでも、Growth Replayという、行動分析のサービスを提供しています。ユーザビリティテストというと、UIScopeや、NHNのUXルームなども有名ですが、こういうツールを使うともっとカジュアルにユーザビリティテストができます。
Webサービスの定量分析の分野は、ものすごくサービスが多く、Google AnalyticsやMixpanelが特に人気があります。一方で、Growth ReplayやWatchsendのような定性分析の分野もいくつかサービスが出てきているのですが、まだこれといった勝者がいる状況ではありません。
PCからスマホになって、UI/UXというのが重視されるようになってきているので、こういうサービスは重要度が増してくるかもしれないので注目です!

参考ページ

YC-Backed Watchsend Records Mobile Screen Interactions For User Testing

コメント

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