空気抵抗

雨雲は高度2,000mくらい。
この高さから降ってくる雨粒の速度はいくらでしょうか?

物理学的に言い換えると。
2,000mの高さから物体を自由落下させると、速度はいくらになるでしょうか?

位置エネルギーが全て運動エネルギーに変換されるとすれば、簡単に求められます。

計算すると、700km/hです。

時速700km/hで雨粒が降ってきたら人類は滅亡します。
実際にそこまでの速さにならないのは、空気抵抗があるからです。
で、これを題材にした問題を良く高校で習うはずです。

「雨粒の終端速度を求めよ。
ただし、重力加速度をg、空気抵抗をF=kvとする。」

物理を習った人なら解いたことがあるはず。
このとき、空気抵抗は、このように与えられたはずです。

kは定数係数で、vは速度です。

なぜ、こんな話になったかというと、自転車に乗っていると空気抵抗が気になるんです。
自転車が減速する原因の大部分は空気抵抗です。
(安い自転車ほど、他の抵抗力の割合は大きくなりますが)

で、自転車関連の書籍なんかを読んでいると、空気抵抗は「速度の2乗」に比例すると書かれています。
それから、Wikipediaに書かれている効力の式は以下。

高校の頃に習った空気抵抗と矛盾してやいないか。
というのが、前からの疑問でした。

が、昨日、少し調べていたら解決。

空気抵抗には、粘性抵抗と慣性抵抗という2成分があるようです。
粘性抵抗が、速度の「1乗」に比例する成分。
慣性抵抗が、速度の「2乗」に比例する成分。

条件によって、どちらの成分が支配的になるかが決まります。
つまり、雨粒は粘性抵抗が支配的で、自転車は慣性抵抗が支配的なんだということです。

慣性と粘性というキーワードは、レイノルズ数でも出てきました。
レイノルズ数は粘性と慣性の比です。
つまり、これによって抵抗成分が決まるってことかな・・・と解釈しました。

コメント

  1. […] です。(詳しくは、空気抵抗を。) […]

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