フェーザ法について書いてくれと頼まれたので、簡単に。
Q.そもそも、フェーザ法って何?
フェーザ法とは、
です。
回路の解析手法といえば、とりあえず微分方程式を解くことです。
電気回路は機械的に微分方程式にできるし、そうすれば解くことができます。
簡単な直列RLC回路でも、手計算だとそこそこの時間がかかります。
回路が複雑になると、もう手計算じゃ解けないくらいに複雑になります。
そこで登場するのがフェーザ法です。
Q.フェーザ法で何が求められる?
フェーザ法は微分方程式を解くよりも簡単。
その代わりに、求められるものが限定されます。
それは、「定常解」だけであるということです。
微分方程式を解いて得られた解は、2つのパートに分割できます。
微分方程式を解くと、「過渡解」と「定常解」を合わせた完全な解が得られます。
それに対して、フェーザ法で得られるのは「定常解」だけ。
一応、図示しておきます。
スイッチをオンオフした直後というのは、波形が急激に変化します。
グラフだと、振動しながら上昇している部分。
十分に時間が経つと、もう波形が上昇しきって、周期的で単調な波形になります。
この部分が定常解。
この十分に時間が経った時の解、つまり定常解だけしか求められない。
でも、簡単に求められる。
それがフェーザ法です。
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